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歌ネタ王決定戦2018鑑賞!メンバー優勝で第6代歌ネタ王に。全組レビュー!


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9月9日に「歌ネタ王決定戦2018」(MBSがありました。TVerで鑑賞して非常に面白かったので各組の感想、レビューを書きたいと思います。

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www.mbs.jp

公式サイトより。ページが更新されて画像の時点で優勝者がわかるようになっているのは致し方なし、というところでしょうか。

TVerでは10月19日まで、こちらから鑑賞可能です。→ https://tver.jp/episode/49003817

司会は小藪一豊とフットボールアワー後藤輝基。審査員は友近藤井隆スピードワゴン小沢一敬 、君塚信也、ヒロミ。

勝戦

出場者順に感想を書いていきます。見出しの数字は審査員得点、本文末尾は僕の個人的採点です。

トット(敗者復活戦勝者)【情熱大陸のメロディの言い方】430点

情熱大陸のメロディの言い方が気になる」漫才。ネタ元となる情熱大陸は有名なので、お笑い的にどういじるかというところが焦点となった。トップ出番としては良かった。しかし大爆発とはいかず、得点などはかなり様子見感あり。83点。

さや香【プロポーズのサプライズ】447点

サプライズでダンス+プロポーズ、かと思いきや…という展開。二転三転していく展開はヒロミも言う通り「今っぽい」。ワンパターンじゃないところがやっぱり今っぽいのか。「タイミングキモ!」など、ツッコミがなんか、ちょうどいいあんばい。審査員の藤井隆はニコニコであった。85点。

アキラ100%【裸芸人の辛さを歌う】441点

裸芸人の辛さ(自虐的あるある)をギター弾き語りで歌ったという構成。R-1ぐらんぷりで登場したときよりも圧倒的にインパクトが弱まってしまったのは、やはり世間に浸透してしまったからでしょうか。ネタ自体に裸である必然性は特になし。さや香との得点差はわずかだったが、さや香のほうが面白かったのでは?77点。

ミキ【ルパン三世を歌いたい】437点

ミキのいつもの兄弟スタイル漫才で、お題がルパン三世を歌う、というところに持ってきたという感じ。良くも悪くもミキらしさが出たのではと思う。

お兄ちゃんのツッコミ「テノールのかたなの?」「へ!?」「ぴゃ!」「末っ子なんですよ」「歌え!」「ヒャーハ!」「んふん!」など、大変凄まじいツッコミだった。

お兄ちゃんは毎回イントロを歌う「チャラチャラ~」の言い方も素晴らしい。友近の感想「もっと歌が聞きたかった」って、ほんまにそうか!?歌ネタと言いながらも、まあ漫才として、M-1にも持っていけないことはないよね、という漫才でありました。84点。

超新塾【バンドのメンバー&曲紹介する】448点

変なメンバー紹介、曲紹介。ああ、この人たちの登場シーン好きだったなあ。なんか彼らのネタを観たのは久しぶりだなあとなんだか感慨深かった。前に観たのはオンエアバトルでしょうか…?アイクぬわらがいい味出してるな。全体的な騒がしさがとにかくパワープレイで勢いがある。ハマる人はハマる、というのはよくわかるグループ。ここでミキ敗退決定。早い!83点。

メンバー【出囃子に載せて漫才をする・俺の顔を見ろ】486点

広島からやってきたということで、なんだかパッと見、2人は「ちょっと上品な感じの千鳥」というビジュアル。初見。出囃子に載せて漫才をするというスタイルで進んでいく「俺の顔を見ろ」推し。いやあ、これは初見は完全に持って行かれるわあ。衝撃度はM-1サンドウィッチマンが近いか?

ネタの内容についてはもしかしたら、2700(ツネハッチャン)ならばこのスタイルに到達していたかもしれない、くらいの可能性はあるのだが、実際そうなっていないところをふまえると、彼らの能力の高さは凄いものがあるのは間違いない。リズムに乗せて言葉を放つという基本的な歌ネタ技術、リズムをとる技術が高い。友近藤井隆が泣いて喜ぶネタで2人とも100点でこの時点で1位。94点。

ニッチェ【デブが痩せない言い訳ソング】449点

デブのアイドルが痩せない言い訳を歌に乗せて。美声気味で歌がうまく、kiroroっぽい。安定感はあるが大爆発はせず。自虐的なものも含めたあるあるの形としては今回でいうとアキラ100%より上か。審査員の君塚さんは高い評価。85点。

アイロンヘッド【先生に言うたろ】480点

千鳥が高い評価をしている(というVTRが流れた)辻井とナポリのコンビ。ファイナル進出は5年ぶりとのこと。小学生が一度は口ずさむであろう「いいややこやや 先生に言うたろ」というフレーズを、様々なメロディでひたすら繰り返しながら攻めてくる。リズムが抜群。賞レースではなかなか勝ちきれていないようなのだったが、実力十分なことはわかりやすく証明されたと思う。なんでこの数年間、決勝進出できなかったんだ!?という見事な出来栄え。欲を言えばもう人展開、見たかった。91点。

どぶろっく【やらかしちまった】483点

 長渕剛テイストで「やらかしちまった」ことを歌う(あるあると非あるあるが混在)。いつもどおり、歌はうまいし歌詞は練られている。決して悪くはないが下ネタ感はほとんどなく、どぶろっくのパブリックイメージとはちょっと違うものだった。VTRでは「優勝に足りないものが見つかった」と言ってたのだが、それがこれだったのか?と思ってしまった。結果は483点でベスト3(2位)には入って最終決戦には進出したが、個人的には3位以下は極端な差はなく、まあまあのお団子状態だった印象。とはいえ好きな芸人なので最終決戦の2本目に期待。

最終決戦

アイロンヘッド【とんでもない音姫

トイレという空間はよくネタにされるけど、音姫という部分に目がいったというのは、発想がいいよなあ。男性にはなかなかない見方だと思う。音姫のボタンを押すと生歌が始まって…という展開。2本目も圧倒的な歌唱力と技術で見せ場がたくさん。いい感じに盛り上がった。「ラーラーララ」はなんとなくサザンオールスターズ勝手にシンドバッドを彷彿とさせる。91点。

どぶろっく【神様に叶えてほしい願い】

森に母の病気を治す薬を探しに来た農夫に神様があらわれる…1本目を見終わったときに、果たしてどうなるかと思ったけど、この2本目は本当に良かったなあ。どぶろっくらしさが出ている+しっかり面白い。お芝居の所作も面白い。サビがとんでもないフレーズで破壊力十分。これだよ、This is どぶろっくだ!「銭湯でみんなが二度見する」のフレーズのときは身振り手振りのアクションも最高。

楽曲も、限りなくミュージカルに近いという旨のコメントがあったけど、まあミュージカルのパロディでもあるしな。もしサビの部分にもうひと展開あれば、さらに点数は積み上がったかもしれない。95点。

メンバー【出囃子に載せて漫才をする・コンビニ店員と通販番組の司会者】

出囃子に合わせて漫才パート2。1本目と同じ始まりの感じだったのでどうかな?と思ったが、期待値を完全に大いに上回った。藤井隆もこれ以上上をつけられないという感じのコメント。そりゃあそうだよなあ。見事で衝撃を与えた1本目があったうえでこの2本目がそれを超えてなお良い、というのはとてつもなく素晴らしいよ。拳銃のバキューン音と「なんでー」「早すぎる」のテンポが脳にクる。ずっと聞いていたい。味わってたい。中毒になる。

このコンビはありそうでなかった、新しいシステムを大会に持ってきた。ある種の旋風、M-1におけるサンドウィッチマン、オードリー、笑い飯みたいな感じの登場だったので、このパターンが「既出のもの・わかったものとされる」前、言い方を変えればスタイルが飽きられる前に、なるべく今回で勝ちきりたいところ。一点だけ気になるところがあるとすれば「やりたい職業はコンビニ店員」というところ。ここだけはすっと頭に入ってこず、違和感があった。もっと大きなスケールでのストーリー設計もできるのでは。97点。

結果・総評

メンバー 486点

どぶろっく 481点

アイロンヘッド 478点

上記の通り、かなり僅差だったがメンバーの優勝という結果になった。

メンバーの優勝は本当に納得の一言。そうそう真似されないシステムを高いレベルで完成させていた。漫才のネタがもし他にもあるのなら、観てみたいなあ。

どぶろっくもとても良くてお見事だったのだが、なかなか勝ちきれずという結果になった。なんというか、M-1で優勝候補ながらなかなか勝てなかった笑い飯化しつつあるような気もする。もしシモネタウタ王というテーマ(カテゴリ)ならば彼らは圧勝できたかもしれない。この大会4回目の決勝でも優勝できなかったのは悔しいところ。結局のところ下ネタはアリなのかどうなのか、という点は、おそらく審査員はあまり気にしていないだろうけど、お客さんの雰囲気は影響するのだろうか。現場にいないからなんともわからない。

そしてアイロンヘッドは超絶技術で挑み続けるという点で、同じく高い技術を積み重ねてM-1に挑み続けるジャルジャルと重なったわあ…。

いやあ、総じて後半(上位組)に関しては、M-1のようなドキドキ感と興奮がありました。面白かったです。

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賞レースやお笑いに関する記事はたまに書いているのですが、去年のM-1グランプリもレビューしています。

rmoq.hatenablog.jp